= 医療用の薬と市販薬について =
ー風邪薬と胃薬を例にとりー
冬場の空気の乾燥する時期には風邪が流行します。風邪はもともとライノウイルス、インフルエンザウイルス等のウイルスによって引き起こされる急性の呼吸器疾患の総称で「風邪症候群」と呼ばれています。
風邪は症状で分けるとインフルエンザ、普通感冒、咽頭結膜熱、その他(咽頭炎等)のタイプに分類されます。
[風邪薬]
風邪を引いた時、処方された医療用の薬や市販の風邪薬を服用します。これらの薬は、風邪の症状(咳、鼻水、発熱等)を緩和しているだけでウイルスには全く効果を示しません。
☆ 医療用の薬と市販薬に共通する成分。
☆ 医療用の薬のみの成分

ちよっとした風邪の時には市販薬を利用して、高熱(38.5℃以上)の時や黄色い痰や青や黄色の鼻水等の時には細菌感染を引き起こしているので、医療機関で受診して細菌感染を防ぐ抗生物質を服用する必要があります。そうしないと肺炎等の感染症状を引き起こします。
特に小児や高齢者は注意が必要です。
食べ過ぎや飲み過ぎ、胃の痛み、もたれ等の時に胃薬が利用されます。市販薬では荒れた胃に効く程度の胃炎の薬はありますが、潰瘍に効く程の強い薬はありません。2年前にカスター10等のH2ブロッカーが発売になりましたが、服用にあたっては制限があります。
[胃薬] ☆医療用の薬と市販薬に共通する成分
消化薬、酸中和薬、胃粘膜保護薬、鎮痙薬、胃酸分泌、抑制薬
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☆ 医療用の薬のみの成分

胃潰瘍や十二脂腸潰瘍に効果があります。

軽い胃のもたれや食べ過ぎ、胃の痛み等の時には、市販の総合胃腸薬や胃酸分泌抑制薬を利用されて下さい。但し胃の痛みがかなりひどい時には、医療機関で診察・検査を受けて下さい。
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