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タイトル 肩凝りの薬について 
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= 肩凝りの薬について =

 厚生省統計局が発表している年代別の肩凝りを訴える人の割合(有訴率)を見てみますと、年代と共に有訴率は高くなり、肩凝りの訴え率は圧倒的に一位となっています。さて肩凝りにも一時的な(急性の)凝りと持続的(慢性的)な凝りがあります。一時的な肩凝りは、同じ姿勢で何時間も仕事をしたり、不自然な姿勢が続くことによって肩先、肩甲骨の周囲や背骨の両側あたりの筋肉に新陳代謝の結果、老廃物がたまっておこります。持続的な肩凝りの場合、代謝不良や冷えが原因の70%以上を占めると言われています。

 年齢階級 有訴率 
 25才~34才  6.6%
 35才~44才  8.1%
 45才~54才  12.0%
 55才~64才  12.7%
 65才~74才  16.2%

 

 肩凝りのメカニズムのイラストをつけていますので参考にされて下さい。肩凝りは、さまざまな原因により、筋肉や血管が縮み、血液、栄養、酸素を運ぶ働きが低下することで生じます。この状態が長くつづくと乳酸などが蓄積して末梢神経を刺激し痛みを発生させることで、再び筋肉が収縮するという悪循環から慢性化が始まります。

 医療機関で頂く肩凝り用の薬として、痛みを止める目的で消炎鎮痛剤と筋肉の凝りをほぐす目的で筋弛緩剤それに神経組織の活性化を目的としたビタミンB製剤などが処方されます。又鎮痛剤による胃腸障害の軽減を目的として漢方薬も利用されるようになっています。

【内服】

消炎鎮痛剤:  ロキソニン、ニフラン、ボルタレン、チルコチル、インフリー等。
筋弛緩剤   : アロフト、テルネリン、ミオナール等。

【外用】 

消炎鎮痛剤: セクタークリーム・ローション、インテバンクリーム・軟膏等。
湿布薬   :  アドフィード、モーラス、インテナース、カトレップ等。

  鎮痛用の座薬は、胃腸障害が内服に比較し軽いので最近よく利用されるようになっています。

 一般売薬には、ビタミン B、B、B12、ビタミンE、ガンマーオリザノールなどの配合された肩凝り、神経痛、腰痛症用のビタミン剤等があります。又ドリンクとしてビタミン剤の他にオキソアミヂン(加工ニンニク末)、コンドロイチン硫酸が含まれた商品、更に外用剤としてインドメタシン配合の軟膏やローションがよく宣伝されていますが、医療用の同一成分の薬と比較して濃度的には、安全性の確保と言う点から少し薄く作られています。

 慢性的な肩凝りには、なんらかの病気が潜んでいる場合もあります。肩凝りの原因になる病気には次の様なものも考えられます。高血圧症、低血圧症、心臓病、更年期障害、歯や耳の疾患等。従って、自分の肩凝りはちょっとおかしいなぁーと感じた時には、内科系の疾患も含めて医療機関で受診されるほうが宜しいでしょう。

 慢性的な肩凝りで悩まれている方には、当店では体質にあった漢方薬で冷えや血液の循環を良くする医薬品を薦めています。痛みを止める事も大切ですが、痛みの原因に対処する薬も大切です。