= 医療用の糖尿病の薬　＝

　医療機関で使用される薬を整理してみました。

①スルフォニル尿素薬（ＳＵ剤）

すい臓のβ細胞を刺激してインシュリンの分析を促します。インシュリンの分析がある程度可能な方に使われます。初めて服用される時、体調によっては急激に血糖値が下がる事があります。ご注意下さい。

②αーグルコシダーゼ阻害剤

糖質をブドウ糖に変えるαーグルコシダーゼと言う酵素の働きを抑えます。つまり消化・吸収を遅らせ、食後に急激に血糖の値が上がるのを防ぎます。 　薬の作用によりお腹が張ったりガスが出やすくなったりする事があります。薬に慣れればその発生の頻度は少なくなる様です。食後の直前に服用下さい。

　③インシュリン抵抗性改善薬

細胞レベルにおいて、インシュリンの作用を受ける部位の感度を高めて、インシュリンの効きを良くします。薬の作用で体がだらしいと言った肝臓の機能を悪くする事や浮腫みが生じる事があります。

　④アルドース還元酵素阻害薬

高血糖によって生じる細胞内のソルビトール蓄積を減少させます。糖尿病の合併症としての疼痛やしびれ感など自覚症状の改善に用いられます。食事の前、食前に服用下さい。尿に色がつく事があります。

⑤抗血栓薬（血小板凝集抑制薬）

糖尿病性の血管障害によるしびれ感や疼痛、冷え等に効果があります。　 　血管を拡張する作用によりふらつきが人によって生じる事があります。★他にも手足のしびれを改善する活性型のビタミンＢ１２等も利用されます。主にこれらの薬が組み合わされ処方されます。①の短時間作用型も発売されることになっています。

=　ベイスン、グルコバイを服用される方へ　＝
　このお薬は食後の過血糖（急な血液中の糖分の上昇）を改善し、急激な血糖の上昇を押さえ、血液中の糖分の量が上がり過ぎない様になだらかにします。血糖値を下げる薬ではありません。症状に合わせてこの薬単独や他の糖尿病の薬と一緒に用いられます。

【服用上の注意】：この薬は食事の直前にお飲み下さい。食後又は空腹時に服用しても効果はありません。
【注意して下さい】：この薬と他の糖尿病の薬（血糖を下げる薬）を併用した場合、血糖値が下がり過ぎる事があります。砂糖やアメ球は、この薬をお飲みの時は不適切です。必ずブドウ糖を御利用下さい。試供品のブドウ糖をお渡ししますので低血糖を起こした時に御利用下さい。御家族の方にもこの注意をお知らせ下さい。
不快な症状が気になる場合は主治医に相談して下さい。
●低血糖症を起こさない為に
●低血糖症を予防する為には、薬の量や飲み方は主治医の指導を守り、又食事療法・運動療法はきちんと守る事が大切です。
●食事時刻の遅れ、激しい運動、空腹時の運動は避ける様にしましょう。