お薬講演
では本題に入ります。 これは十数年前の新聞記事の切り抜きを撮ったものです。 ちょっとショッキングなタイトルになっています。 抗がん剤との併用で副作用死亡14名。 抗がん剤と帯状疱疹で使う薬、ウィルスをた たく薬で、新しく飲みやすくした薬が十数年前に発売されました。この薬との飲み合わせで血液中の抗癌剤の濃度が高くなり、薬が効きすぎ血液障害をおこし、ご不幸にも14名の方がお亡くなりになられたという内容です。 今までは、薬というのは、Aという薬の副作用、Bという薬の副作用というのはありました。キノホルムやサリドマイドとかの特定のお薬の重篤な副作用の報告はありました。 これが初めて新聞紙上でAとBとのお互いの相互作用による副作用という形で話題になりました。 これ以降、お薬の飲み合わせについて、病院医療関係者はもちろんのことですが、一般の方々にも非常に関心が高くなって来ていますので、この新聞記事をご覧に頂きました。 詳しい話はなかなか判りづらいかとも思います。 要するに皮膚病に使われる薬と抗がん剤との併用で死亡者がでた。短期間で多くの死亡者が出たというので、この薬はすぐ製造中止になりました。 この新薬が発売された当初、添付文書には、この薬の説明には、特定の抗がん剤と併用はしてはいけません。「禁忌」=使っちゃいけません、と言う注意事項にきちんと書いてありました。ところが、医療機関側が十分に知らずに使った、あるいは抗癌剤をもらっている患者さんが別の医療機関で皮膚科を受診して投与された。
もちろん同じ医療機関でこの二つの薬が併用された例もあります。 いろんな意味で話題になりました。 服用されたお薬が肝臓で代謝され無毒化されるということが普通おこりますが、肝臓での薬が代謝されるのを遅らせる為に、ある薬の血中濃度が高くなる、その為に発生した副作用なのです。 今は特別の薬の例をあげましたが、 実はお薬は、1種類より2種類、2種類より3種類、3種類より4種類と飲む錠数個数が多くなればるほど副作用の発現率が高くなります。 というのも、それぞれお薬というのは効果の面と反面する副作用というのがどうしても付き物です。 もちろん副作用の出やすいもの、出にくいもの、副作用の程度の高いもの、低いもの、色々なものがあります。 多少眠気のくるものから気を失うといった強い副作用など、各種あります。ひとくちに言って約数%の副作用があります。服用する薬の種類が多くなると、それぞれの副作用を足していった以上の副作用が発現する可能性があります。 この事が資料(文献)に出ています。
スライドをご覧になるとお分かりだと思います。 薬を服用する種類が増えれば増えるほど副作用発現率が高くなります。 出来れば薬は少ないに越したことはありません。 実際には、服用する薬が少ない方がよいといっても血圧を下げる薬を飲みながら、血糖が高いから血糖を下げる糖尿病の薬を飲む。あるいは、コレステロールが高いから下げる薬を飲んでいる。 おのおの意味があって飲んでいるわけです。 必要があって服用していても、一つ一つの薬の副作用発現率以上に色々な薬の副作用がからみ合ってくると、実際には想像もつかないような副作用の発現も起こってくる場合があります。 |