〓 ビタミンについて 〓
ビタミンは正常な発育と栄養を保つために不可欠なもので、炭水化物や蛋白質などと異なりエネルギー源になるのではなく、微量で新陳代謝を活発にする栄養素です。 ホルモンと異なり原則として体内で合成されず、合成されても不充分なため体外から食品成分として摂取する必要があります。 ビタミンには水に溶け易いか油に溶け易いかによって水溶性のビタミンと脂溶性ビタミンに分類できます。
成人病の関係で話題にのぼるビタミンCとEに就いて・・・・
ビタミンC
ビタミンCは「アスコルビン酸」とも呼ばれる水溶性のビタミンです。 水に溶けるため、摂りすぎても尿のなかに排泄されますので、過剰症の心配はありません。 ビタミンCの欠乏症として代表的なものが「壊血病」です。 貧血や出血性歯肉炎などを特徴とし、皮膚粘膜をはじめ骨膜下まで出血を認める病気ですが、食料事情が良くなった現在稀になりました。 ビタミンCは、新鮮な野菜、果物、緑茶などに多く含まれ、成人男子、一日所要量は50mgとされています。 しかし、アルコールの多飲や喫煙でビタミンCは多く消費される傾向にあるため、補給の必要があります。
| 水溶性ビタミン |
ビタミンB1 |
コリン |
ビタミンB2 |
葉酸 |
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ナイアシン |
ビタミンB12 |
ビタミンB6 |
イノシトール |
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パントテン酸 |
ビタミンC |
ビオチン |
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| 脂溶性ビタミン |
ビタミンA |
ビタミンE |
ビタミンD |
ビタミンK |
ビタミンCの生理作用
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| ①メラニン色素生成の防禦作用 |
| 紫外線照射による皮膚の黒色化やしみなど皮膚の色素沈着を防ぐ効果 |
| ②出血を抑制する作用 |
| 鼻出血などの毛細血管の改善 |
| ③創傷の治療 |
| 骨の形成や修復など治癒を促進 |
以上が主な作用です。 但しビタミンCは酸性なので、胃の粘膜が荒れやすい方にはあまりお薦めできません。 |
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ビタミンE
ビタミンEの化学名はトコフェロールと呼ばれています。 ギリシア語のトコス(子供を産む)+フェロ (力を与える)からきています。 これはビタミンE発見の過程でこのビタミンが不足すると、ねずみが流産したり、不妊になる因子として見つかったためです。 天然にはビタミンEの効果を持つ物質として、トコフェロールとトコトリエノールがそれぞれαアルファ、βベータ、γガンマ、δデルタの4種づつあり、全部で8種あります。 もっとも生理的に効き目の優れたのは、αトコフェロールです。 天然のものを1とすると合成のビタミンEは0.7位の効果です。 ビタミンEは脂溶性のビタミンで水に溶け難く、油に溶けやすい物質です。 粘り気のある淡黄色の油で植物が合成します。 光線に弱く、ビタミンCと同様に抗酸化作用があり、空気中にさらしておくと酸化され易い性質を持っています。 ビタミンEの働きで第一にあげなくてはならないのが、抗酸化作用です。 特に血管の中のサビ(過酸化脂質)を抗酸化作用でサビ止めをしてくれる働きがあります。 血管の中のサビはご存知のように動脈硬化などの成人病の原因になります。 またビタミンEは末梢血管を広げる働きがあります。 血流を良くし栄養を体の隅々まで行き届かせてくれます。 冷え性の予防や肩こりの予防、はげ・白髪を防ぐ効果があるといわれています。 以上のような働きから、ビタミンEは老化防止の作用があるといわれていますが、どの程度有効かは定かではありません。 最後にビタミンEは善玉のHDLコレステロールを増加させ、悪玉のLDLコレステロールを減少させ、成人病を防ぐといわれています。 ビタミンEの一日必要量はαートコフェロールとして、大人の男性で8mg、女性で7mgとされています。 特別、偏った食事をしていない限り不足することはありません。 日頃から大豆やごま等を積極的に摂るように心がけて下さい。 更に成人病を少しでも予防したい、血管のサ ビを除いたり、冷え性・肩こりを改善したい方は、天然のビタミンEの医薬品を飲まれることもお薦めです。特にビタミンE不足の方には
〓 ビタミン剤について 〓
日本の医薬品使用において、ビタミン剤の使用量の多さは世界に類を見ない特異な地位を占めています。TVや新聞で宣伝している医薬品も○○EX、○○ゴールドなど、ビタミン剤を中心とした保健薬が多くを占めています。過去において、ビタミンB1の誘導体を中心にビタミン剤が多用され反省をうながされた時期もありました。
ビタミン剤は潤滑油としてのオイルのようなもので、人間にとってガソリンとなるものは食事なのです。今日は食生活水準から考えると、偏食をせずに普通の食事さえ取って入れば、ビタミン不足になることは殆ど考えられません。ただし、前回の記事で書いたようにカルシウムだけが日本人にとって平均を下回っていますので、そういう意味において食生活の中でもカルシウムを多く取るように努力をしなければなりませんし、食事でどうしてもとれない場合は、何らかの形でカルシウムを補給してあげないと、いわゆる骨粗鬆症になってしまう危険率が高くなります。
さて今年の10月より、医療機関で処方されているビタミン類が大幅に使用制限されることになっています。例えば現在処方されているビタミンB1製剤のノイビタ、アリナミンFなどの医療用の薬が制限されます。食事でビタミンが不足することが殆ど考えられなくなったからです。手術後や口内炎、貧血、高脂血症などに利用される治療薬としてのビタミン剤は別として、医療機関ではいただけなくなります。勿論、今迄本当にこう言ったビタミン剤がないといけなかったかというよりは、患者さんがビタミン剤を希望し保険が適応でき薬局で買うより安く、病院に行ったついでにこのビタミン剤もいただくということが当たり前となっていた様です。ビタミン剤があったほうがないよりもという程度で処方されたケースも多かったのではないでしょうか。今回10月からのビタミン剤の規制は、我々受信者と医療機関側に対しての再認識の機会を与えられているものと考えます。安易にビタミン剤に頼らずに、全ての源は食生活にあるということを、、、。
しかし、人間の心理として疲れた時や神経質・腰痛症、目の疲れがある時などに、満たされたビタミン摂取量を越える食事以外からのビタミンの補給を求めます。マスコミの宣伝で、何となく効きそうだというイメージが定着していることと、確かにビタミン以外の医薬品の成分も一般売薬には配合されていますので、それはそれで効果が上がる様に工夫されています。効果がなければ、アリナミンやエスファイトGなど薬局の店頭からとっくに消えてなくなっているでしょう。またビタミンEやビタミンCなどは抗酸化作用があり体内の血清過酸化脂質の生成を抑えたりする事が健康保持の薬として保健薬の地位を近年確立しています。又ビタミンドリンク薬にしても、本当に疲れて喉が乾いている時など、私もハイパルミンやユンケルの愛用者ですが、数時間は体がしゃきっとします。勿論ドリンクの中のカフェインが中枢神経を刺激しているからとは思いますが、こう考えると味けがなくなりますから、「このドリンクはよく効きますよ。」とつい言ってしまいます。効能のしっかりした高麗人参や反鼻(ハンピ)、クコシ、イカリソウなどビタミン以外の滋養強壮成分も勿論お薦めのドリンクには含まれていますが、、、。
話が横道にそれましたが、ビタミン剤には水に溶けやすい水溶性のビタミンと油に溶けやすい脂溶性のビタミンとがあります。前者は多少の取り過ぎも尿中に排泄されるので心配いりませんが、後者のビタミンは蓄積性がありますので、取り過ぎには十分注意をする必要があります。
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